【Japanese Ver.】「Cornelius 小山田圭吾氏と出来事の真相」2021 SUPER DOMMUNE YEAR END DISCUSSION

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Cornelius の小山田圭吾氏が、2021 年7 月14 日「TOKYO 2020 オリンピック・パ
ラリンピック競技大会」開会式に作曲家としての参加が発表された直後、過去のいじ
めに関するインタビュー記事が問題となり辞任しました。
この問題は「Rockin’on Japan (1993 発売)」と「QuickJapan(1995 年発売)」の2
誌のインタビュー記事が原因でしたが、これら2 誌の内容を恣意的に編集した個人の
匿名ブログ記事を根拠として、大手メディアが事実と異なる内容を含めて報じたこと
により、大きな社会問題となりました。
この番組は、これらの出来事について様々な視点から検証・総括し、現在、さらには
未来について語り合った番組です。
*この番組は、2021 年12 月31 日にDOMMUNE にて配信され16万のビューワーの方々に視聴頂いたた番組のダイジェ
スト版です
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● 00:00:00
■2021 SUPER DOMMUNE YEAR END DISCUSSION
「Cornelius 小山田圭吾氏と出来事の真相」
コーネリアス小山田圭吾氏の、東京オリンピック開会式の作曲担当辞任にまつわる
様々な出来事についての検証、総括、そして現在、更には未来について年の瀬に語り
あう。
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● 00:04:09
第1章「出来事の検証」
今回の問題を情報が出揃った今、改めて検証し、総括する。
■司会:宇川直宏(DOMMUNE/”現在”美術家)
■出演:ばるぼら(ネットワーカー)、吉田豪(プロインタビュアー)、kobeni(ブロ
ガー)
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● 00:41:53
第2章「出来事の起因」
25年前、何故、どういう経緯を経てあの記事は出版されたのか?
■司会:高木完(MC&DJ)
■出演:中原一歩(ノンフィクション作家)、北沢夏音(ライター|編集者)
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● 01:14:41
第3章「出来事の本質」
SNS時代のコンプライアンス、キャンセルカルチャー、いじめと差別。今回の問題か
ら何を学び、何を改善すべきなのか?今回の問題はどうすれば未来へと道を開くの
か?
● 01:14:41 1, 情報倫理教育の視点
● 01:44:14 2, 障がい者の視点
● 02:10:37 3, 弁護士の視点、ここ、そこ、かなたへの視点
■司会:遠藤治郎(建築家)、ダースレイダー(ラッパー|批評家)
■出演:大月英明(南山大学)、亀石倫子(弁護士)、今崎牧生(心療内科医|相談支
援専門員)
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● 02:19:47
Cornelius “GOD ONLY KNOWS”
Yuka C Honda production (from NYC)
■LIVE Performance:Yuka C Honda production(from NYC)、Sean Ono
Lennon(lead vocal)、Nels Cline(guitar、lapsteel)、Charlotte Kemp
Muhl、Emi Helfrich、Jack Helfrich(choir)、Yuka C Honda(programming、
synth)
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■2021 SUPER DOMMUNE YEAR END DISCUSSION

「Cornelius 小山田圭吾氏と出来事の真相」

2021 年は、”忘年”できるような年ではなかった。”刻年”せねばならない重さと速さと
衝撃が投げかけられたグラインドコア・イヤーだった!!!!!!!
果たして、COVID-19 が世界中で猛威を振るい続けたこの年は、10 年後にはどんな1
年として”刻年”されているだろうか?
2021 年、ザッカーバーグはfacebook の社名をmeta に変更し、ZOZO の創業者であ
る前沢友作氏は宇宙へと旅立った。
東日本大震災発生から10 年…..心の中で深く黙祷を捧げつつ、仮面ライダーの誕生50
周年を祝ったこの年、やはり、忘れることができないのは、コロナ禍のなか無観客で強
行された東京オリンピックのことだろう。いや、正確には”東京オリンピックをめぐる”、
そして、”東京オリンピックにまつわつる”出来事のことだ!!!!!!!
ザハ・ハディットの国立競技場のデザイン案は白紙撤回され、大会エンブレムの盗用疑
惑が持ち上がり、組織委員会会長の女性蔑視発言、その後の辞任、クリエイティブディ
レクターの辞任、そして、開会式の作曲担当者の辞任、開閉会式のディレクターの解任
…迷走だらけのこのオリンピックを”めぐる、まつわる”これら出来事の中で、
DOMMUNE というオルタナティヴ・メディアの使命として、2021 年中に世に問う必
要性を年の瀬に思い立った。それは「コーネリアスの小山田圭吾氏の、東京オリンピッ
ク開会式の作曲担当辞任にまつわる様々な出来事についての検証や、総括、そして現在、
更には未来について語りあう番組」のことだ。

実は、我々DOMMUNE は、この問題が浮上した時期から番組の計画をしていた。しか
し、今年9 月17 日にコーネリアスオフィシャルHP から小山田圭吾氏の署名付きで発
信された【いじめに関するインタビュー記事についてのお詫びと経緯説明】を読み、こ
の声明が拡散されることによって、遂に大きな誤解が解ける筈だと安心し、一度、我々
DOMMUNE は計画していた番組を配信する必要は無いと考えた。
なぜなら、本人によるこの経緯説明と、同時期に出版された「週刊文春」9 月23 日号
の「小山田圭吾氏の懺悔告白120 分」をきちんと読めば25 年前の2つの雑誌から引
用され、世間に断罪された凄惨ないじめの主要部分は、小山田圭吾氏の行なった行為で
はないということを誰もが読解できると思ったからだ。しかし、時が経つにつれ、その
後も状況は殆ど変わっていないと感じるようになり、DOMMUNE アカウントにも、沢
山の意見が届け続けられた。
事実、声明を出した後にも、小山田氏は再び批判に晒され続けていた。

一度、適切でないと判断されれば、客観的な事実に基づいていないことが明らかだとし
ても、ネットリンチのごとく袋叩きにされ、傷に更に塩を塗るようにデジタルタトゥー
を刻み続け、どん底まで徹底的に糾弾し続ける現代のキャンセルカルチャーに自分は強
い危惧の念を抱いた。いや、何も全てのキャンセルを否定しているわけではない。叩く
側のリテラシーとモラルが崩壊すると、ここまで根深い暗黒を生み出してしまうのかと、
驚愕したと言っているのだ!!!!!!
もちろん、氏が部分的に加担したいじめ行為に関しては、深く反省する必要があると思
っているし、自分自身、いじめは絶対容認してはならないと強い認識を持っている。た
だ一つ改めて認識しておくべき必要があるのは、この出来事は45 年以上前の出来事で
あり、インタビューが出版された25 年前から現在にわたって小山田氏はこの件に対す
る罪悪感を常に抱え、懺悔しつづけ、その気持ちを音楽に反映してきた。そして最も問
題なのは、それらインタビューを掲載した2誌は編集者の意思によって盛られた部分が
かなり多い。またこれまで、何度もこれらの記事に関しての違和感を小山田氏は他の雑
誌のインタビューなどで語ってきていた。そしてインターネットの時代に突入し、これ
ら2 誌の内容を恣意的に編集した個人の匿名ブログ記事が大衆に拡散されることにな
る。これらのことは今回、殆どのメディアでは報道されていない。そして、2011 年と
17 年にE テレ「デザインあ」への参加に対して外部から指摘を受けたNHK に、小山
田氏は2 度の状況説明と、反省の意を伝えている。更に現在彼はこの状況と真摯に向か
い合い、障害児のための活動をサポートしながら、学び続けている。
この問題はいつ、どうすれば許してもらえるのだろうか?そして、誰に………..?
小山田氏は、もう25 年前とは全く違うと言っても過言でないほどの人間的成長を遂げ
ていると、25 年間本人と交流を持たせて頂いている身としては純粋に伝えたい。
そう、自分は、小山田圭吾氏と同い年(1968 年生まれ)で、もちろん、今回の出来事
の起因となった「クイックジャパン」も「ロッキングオン」も当時リアルタイムで読ん
でいる。露悪的な文化が蔓延っていた90年代の悪趣味なオルタナティヴカルチャーの
中で、当時、小山田氏は何故、このような出来事を語り、その上に信憑性がほぼ皆無な
尾ひれが付加されて出版されたのか?
バッドテイストがトレンドであった90年代の世紀末を共に生き抜いてきた同志とし
て、情報が出揃った今だからこそ、このことを改めて検証し、ともに反省し、現在に反
映させる必要があると強く感じるようになった。そして、より豊かで深い日本文化を継
承していくために、このことを未来に向けて正しく総括するような番組を問題の起こっ
た2021年中に配信できないかと考えるようなった。

なぜなら今回の出来事には、小山田氏に対しての、マスとソーシャル双方からのメディ
アハラスメントが、真面なファクトチェックもせずに行われていると感じたからだ。そ
う、小山田圭吾氏は部分的に加害者でもあったが、同時に被害者でもあるのだ。このこ
との原因となっているポスト・トゥルースについては、事実を知るものが必ず訂正せねば
ならない。このアクションを防衛的帰属と斬るならばそれまでだが、起因となったイン
タビューが掲載された雑誌をとりまく当時の環境をあぶり出しながら総括し、純粋に小
山田氏のその後の25年の活動と現在を伝える必要があると、ファイナル・メディアと
銘打った者の使命として強く感じている。
2021 年最後の時間を、25 年、いやデビュー前からの活動を振り返り、音楽を通して
氏は何をこの世の中に伝えてきたのか、全世界のビューワーとともにその音世界を体感
できるようなプログラムを作り、この日本にとっても壮絶であった1年を、サイバース
ペースを通じて、皆で乗り越えたいと考え、我々は2021 年最後の日にこの番組をライ
ヴストリーミングした。
そして、世界中の人々にこの出来事の真相を知って頂きたいと思い、総尺15時間もあ
ったこの番組を2時間半に編集し、英語字幕を付けて再公開することにした。
情報が出揃った今こそ全世界の皆さんに再考して頂きたいと思っています。そして
2022 年、今年こそコーネリアスの再始動を心から願っています。
(Text by UKAWA NAOHIRO|DOMMUNE)

#小山田圭吾
#Cornelius
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